私たち
病院のお産のスタイルをお伝えします。
現在の産婦人科医療は、毎日のようにニュースにも挙げられるように、
厳しいものがあります。
産婦人科医・助産師の減少、産科を扱う病院の閉鎖、妊婦のたらい回しと死亡事故、
医療事故や訴訟の多さから、暗い話題ばかりが先行しています。
そのようなことを懸念するあまり、私も含めた産科医は、安易に帝王切開や
誘発分娩(陣痛を薬剤等で誘発すること)を行いがちの傾向にあります。
確かに、私たちの病院でも、妊娠中の母子の異常があれば、
やむなくそのような方法をとることもあります。
しかし、可能な限り、母親の産む力、産まれてくる赤ちゃんの力を信じたいとも
思っています。
また、ほとんどの病院では、お産は分娩台の上で、
モニター等で管理された状態で行われています。
しかし、お産の経過に問題がなく、かつお母さんの希望があれば、
私たちの病院では、分娩台以外での出産も受け入れています。
我々のお産の部屋には2つあります。
「陣痛室」という陣痛が来てから出産まで待機する部屋と
「分娩室」という分娩台のある出産をする部屋です。
今回、主にリニューアルしたのは「陣痛室」です。
ここは、妊婦さんがお産に至るまでの長い時間を過ごす部屋であり、
重要な時間を過ごすスペースです。
この時間をいかにリラックスして過ごせるかが重要であると考え、
今回のリニューアルに至りました。
写真に畳のスペースがありますが、ここでの出産も可能にしてあります。
また、ランプの間には、南国系の植物を置いて、病院にいながらにして、
自然の中にいると感じれるように配慮しています。
音楽の効果も重要であり、USENの中の主にヒーリング系の音楽等、
リラックスできる曲を選曲しています。
実際にこの部屋の中の雰囲気を直接感じてもらえたらと思いますが、
何とか写真で感じとれますでしょうか?